王者の言葉と武人の誇り
2026-06-10
侯爵フランツの怒り様といったら長年共にロアーヌを支えてきた側近や近衛の将軍、政務官等ですら初めて見る程のもので、最早それは誰にも止められない様相だった。 荒々しく玉座から立ち上がりながら怒りも露わに叫ぶフランツによ […]
第十章・3 -ロード・ノール-
2026-06-09
「行くのね、カタリナ」 マスカレイドがカタリナの手からミカエルへと返上された、その翌日。 ロアーヌ宮殿を背にして振り返らずに去ろうとしたのも束の間、あっさりとその決意を一旦反故にしたカタリナは、自分を呼ぶその声にく […]
第十章・1 -三百年の平和-
2026-06-09
聖王歴三百十七年、赤火の月。 歴史上二度目となった四魔貴族と人類の戦いはここに決し、世界からアビスの脅威は去った。 この事が世界中に伝わるのに大した時間が掛かることはなく、きっと一ヶ月ほどもすれば世界中が喜びに満ち […]
第九章・7 -ロアーヌ侯の名代-
2026-06-09
ただ一条の光すらも届かぬ、黒く、重く、深い、どこまでも只管に続くかのような暗闇。 まるで死蝕の只中にでもあるかのような絶望感に覆われたその場所は、その空間そのものが、生きとし生けるものの介在を頑なに拒んでいるかのよ […]
