第九章・9 -宿命の子-
2026-06-09
荒れ狂う大気のように、あらゆる方面から襲い来る瘴気の暴風。 魔王殿地下全体を駆け回るその暴風は、触れるもの全てを一瞬のうちにアビスの瘴気に沈めんとしながら、足を踏み入れた愚かな来訪者を出迎えている。 その馬鹿げた量 […]
第九章・8 -魔王殿、再び-
2026-06-09
『旧市街にて拡大する瘴気を警戒していた衛兵の制止を振り切り、少年と少女の奇妙な二人組が魔王殿へと向かっていった』 このような報告がハンス邸に持ち込まれたのは、ピドナ王宮で啖呵を切ってきたカタリナが今まさに魔王殿へ向 […]
第九章・7 -ロアーヌ侯の名代-
2026-06-09
ただ一条の光すらも届かぬ、黒く、重く、深い、どこまでも只管に続くかのような暗闇。 まるで死蝕の只中にでもあるかのような絶望感に覆われたその場所は、その空間そのものが、生きとし生けるものの介在を頑なに拒んでいるかのよ […]
第九章・6 -全てを見通す男-
2026-06-09
ドンッ!! 木製の扉を打ち破る勢いで蹴り開け、鼻息荒くバンガード商業ギルド会館の一室へと乱暴に踏み込んできたのは、誰あろうバイロン卿その人だった。 とはいえ余りにその有様が先日までの彼とかけ離れていることから、そ […]
第八章・10 -竜騎士-
2026-06-09
タフターン山とロアーヌの間に敷かれた、長大なるロアーヌ騎士団の防衛拠点。ここに駐屯するロアーヌ軍を取り巻く戦況情勢は、直近のある時を境に一変した。 第一の転機は、年明け早々にメッサーナ王国からの支援物資が拠点に届い […]
