傭兵の日常と、少女の非日常
2026-06-10
ふと、自分の隣で今日も欠伸を一つ噛み殺しながら歩いている男をちらりと盗み見て、あたしもつられて欠伸をした。 北の地では特に目立つ褐色の肌と、見た目からして寒そうな砂漠の民の装束。そしてシワだらけの衣服からは想像出来 […]
無くしていた男と、無くした女
2026-06-10
ゴドウィンの変、なんて呼ばれ方をしているらしい先日のロアーヌでの事件は、多分、あたしの人生を大きく変えたんだろう。 なにせ、生まれてから今までの二十年を開拓地シノンから殆ど出たことなんてなかったあたしが、あの事件か […]
第十章・6 -聖杯を求めて-
2026-06-10
城の地下へと向かうエレンらを見送った後、カタリナは外が見える場所を求め、客間からさらに奥を進んだ。 道案内には好都合とばかりに天体望遠鏡を担いでちゃっかり後をついてくるヨハンネスとともに、程なくして城上部のバルコニ […]
第十章・5 -吸血鬼の城-
2026-06-10
それは遠い昔のある刻、何の前触れもなく、唐突に訪れた。 思い思いにその日を過ごしていた住民たちが、突如として闇に蠢く虚空を、成す術なく見上げる中。街、そして国全体が、ゆっくりと、まるでそっと腕に抱かれるかのように、 […]
