第七章・2 -死者の井戸-
2026-06-09
暗く狭い空間に沈殿して漂う埃と微かな黴臭さが多少鼻に付くが、それを除けば思いの外そこは想像よりも不快だとは感じない空間であった。 その意外な様子にカタリナは随分と拍子抜けした様子だったが、それは無論、他の面子も同様 […]
第七章・1 -学術都市モウゼス-
2026-06-09
薄暗く、瘴気の残滓が色濃く残る空間の中に、場違いに甲高い靴音が等間隔で響き渡る。 主人を失い棲息するものの気配が立ち消えた廃墟に颯爽と現れたその女は、明らかに廃墟を歩くことを目的として作られていないであろうヒールを […]
