死食と宿命の子について

唐突に、死食とはなんなのか・宿命の子とはなんなのか、という点を考えてみましょう。

そもそも死食とはどんなもので、いつから起こっていたのか。
始まりがいつ、なんてもちろん決まっていないのでしょうが、冒頭の語りを見る限りは少なくとも、魔王誕生の遥か以前から起こっていたと読めます。
ちなみに死食が一年の中でどのタイミングで起きるのか、という点だけは考察雑記にて記載があります。
所謂天体現象として、幾度となく死食が繰り返されてきたわけです。果たして、どのくらい繰り返されてきたのでしょうね?

例えば地球年齢的に46億年あの世界がある、と仮定すると、死食は1533万回は繰り返されている、といった計算になります。(死星があの世界より前にあれば、の話ですけど)
まぁそこまでじゃないにしても、まぁまぁな数が繰り返されてきたのであろう、と思われますね。
死食そのものは、現象としては食のなかでも、掩蔽(えんぺい)に属します。いわゆる日食、とは月に限定した食現象ですしね。

そしてこうした食という現象は、古来から様々な影響を人類に与えてきました。
人類は日食などに対し、政治的・宗教的な意味合いを多く持たせ、畏れてきたことが歴史から読み取れます。特にメソポタミア、マヤ、古代中国あたりの文明と日食との関わり方が興味深いです。
特に「文明の盛衰、王や国の天命」のような点と結びつける文明背景が多く、そのあたりはロマサガ3世界の死食にも大いなる意味を与えていると思います。
例えば死食により、人類が第二の宿命の子を殺そうとした描写がありますね。それは即ち人類が死食という現象に単なる現象以上の畏怖を抱き、それが行動となって引き起こされたわけです。

という感じに各文明と日食との関係性を掘り下げるともっと色々あるのですが、そこは流石に長くなりすぎるので割愛します…笑

そして私がこの死食関連で一番着目したいのは、死食の影響が全世界に及ぶ、という点です。
地球上では、天体食現象は全世界で同時には見られません。観測できる場所が決まっています。

そう、なぜなら地球は、球体だから。
球体上では観測地点が変わると、食の状態も変わります。つまり同時刻に世界全てが食を観測するということは、物理的にあり得ないのです。

だからこそ。
だからこそロマサガ3の舞台は、平面世界なのですよね。
平面としたってもちろん様々な条件は必要でしょうが、物理天体現象として死食を考える際、全世界が同時に食に覆われるのは、少なくとも世界が一方向にのみ向いていなければ絶対に成立しないのです。

なぜあの世界が、平面世界なのか。
それには、ここまで明確でシンプルな理由があったわけですね。
なにしろ平面世界でなければ、そもそも死食という全世界を襲う現象は起こりようがないのです。
だからこそ世界が球体として創造されて以降、旧来の死食というものは起こるわけがないとわかります。
まさにサラと少年は世界を死食に翻弄される運命から解き放った存在だというのが、あのエンディングから読み取れるわけですね。

・・・まぁ、これらはあくまで死食を天体現象としてのみ捉えた場合の話なので、死の星がなんらかの超常的現象で太陽(もしくは人々の住む世界)を覆い隠すことを死食、とするなら、どんな形の世界でも成立しちゃうんですけど・・・笑


さて、次に宿命の子について。

冒頭語りや各資料による歴史を見る限り、魔王の代まで宿命の子は現れなかった様子です。
しかしある時、一人の赤子が生き残った。
そしてその300年後の死食で、またしても一人の赤子が生き残った。
さらに300年後の死食では、二人の赤子が生き残った。
これまでずっと繰り返されてきた死食という災厄の歴史上で直近3回だけ、突如としてこうしたイレギュラーが起こっていることになります。
死食の段で語ったように、多分数千年とか数万年とかは繰り返せされてきたんじゃないかな、という現象のなかで、この600年だけ、そうしたことが連続して起こっている。

そんな偶然、本当にありますかね?
これは果たして、本当にイレギュラーなんだろうか?

そう考えるとむしろ、これって「最初から宿命の子の誕生を狙っていた」のではないか。そのように筆者は勘繰ってしまったわけです。
またアビスの四魔貴族も、一人目の宿命の子によってアビスと世界が繋がったことから「宿命の子がアビスゲートを開く」ということに気づいていますよね。若しくは、予め知っていた可能性もあるかもしれません。
そうなると死食というのはそもそも最初からこのためにあった、若しくは天体現象をそのように利用した、等のようにも思えます。
もしそのいずれかだとしたら、宿命の子とは「何者かが意図した結果生まれた」ことになります。
そして四魔貴族の台詞から考えると、宿命の子は何らかの理由でアビスに関わる定めを背負わされた存在となるわけです。

そんな幾万年にも渡るほどの何者かの強烈な願望と、これまでに失われてきた数多の新しい生命という業を背負うのが、あまりに普通の少年と少女。

・・・二人は、知らずそんな宿命を背負った子たちなのかもしれません。

それは、人が背負うにはあまりに重く過酷な宿命です。
結果として魔王は死に魅入られ、聖王は死の魅惑を跳ね除けたもののアビスの深淵には至らなかった。
まるで今回に限って二人生まれた宿命の子とは、それら前例を踏まえて冗長性を備えながら誕生した、というような見方もできたりするかもしれません。

・・・とまぁ、もちろんほとんど妄想の代物なのですが、少なくとも筆者は「宿命の子」は偶然に生まれたものではなく意図して生まれた存在だろう、という確信だけは持ちながら、この世界の妄想を続けております。

 

 

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